「その答え、あなたならどうやって探す?」AIも教科書も教えてくれない!国際ビジネス競争社会の中で生きるということ

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ここ数年でのAIの出現から分かるように、時代の移り変わりと変化はひしひしと感じるものの、私たちの生活とビジネス界で活躍する人々に支えられ、多くの影響を受けていることは一目瞭然ですね。

この時代の狭間でうごめき、変化し続ける人々の思想や価値観の中で今回話を伺ったのが、金澤 誠(Mac Kanazawa)さん。プロフィールと経歴の通り、国際社会のビジネス界のど先端を走り続けてきた人であることがよく分かります。

「ビジネスの世界でもだんだん答えが見えなくなってきたっていうのもあるかと思います。私もMBAを学んだり現場も経験しましたが、 ロジックみたいなものだけだとそろそろ限界に来てるのかなと───」

「とはいえヨガのように人にも自分にも優しくあることを理想として目指していても、人類600万年の歴史の中で競争することが本能として生きるために脳に組み込まれていますから、いきなり競争やめましょうっていうのは難しいと思います。あとは競争社会というものをどう捉えるかですよね───」

と、取材中に呟くMacさんの言葉の意味とは?

今の活動を始める前までは人類の果てしない探求と開拓が、今まさに行われ続けている宇宙ベンチャーの事業開発まで携わったMacさんが、なぜ今のような「自身の体や心の体感を通して気づくこと」を広めるための事業や活動を始めているのか?

一体これまで何を見て感じ、そして今何を考えているのか・・?!
Macさんの中で一体何が起きて、どんなことに気づいたのでしょうか。気になりますよね。

この取材の中で出てきた主なポイントがこちら!

・ビジネスの探求と目に見えない内面への探求の意外な共通点
・グローバル社会でさらに激化する競争社会を生き抜くために必要な知恵と視点
・新しい時代で求められるリーダー像と活躍する人々の姿

この社会で日々頑張るビジネスパーソンはもちろん、今という時代を生きる全ての人にとって・・この記事を読むことで今のあなたに必要な気づきと発見がきっとあるはずです。

プロフィール

金澤 誠 (Mac Kanazawa)

幼い頃はぜんそく持ちで病院生活が長く、ひ弱で引っ込み思案な幼少期を過ごす。リハビリの一環で始めたテニスに夢中になり、心身ともに強くなりぜんそくを克服。中学時代には全国大会優勝や国際大会出場を果たす。

高校時代にプロテニスプレーヤーの夢に挫折した後、ビジネスの道で国際的に活躍することを志し、大学時代に1年間アメリカに留学。リーマンショック直後の2009年にニューヨークの金融機関で学生インターン勤務を経験した際に、世界経済の中心であるマンハッタンで経済危機の実態を目の当たりにし、人々がより豊かで幸せに生きるための新しい価値観や社会像の必要性を実感。

学生時代のニューヨーク金融インターン時代(リーマンショック直後の2009年、当時21歳)

2011年三井物産株式会社入社インド、東南アジアなどでの資源リサイクル分野及び自然エネルギー分野の新規事業立ち上げや、投資先管理業務に従事。その後、PwCアドバイザリー合同会社での国際的なM&A支援業務などを経て、2017年に宇宙ベンチャーSpace BD株式会社に創業後初の社員として参画。国内外を飛び回り事業開発に奔走し、成長を牽引。2020年より取締役COO就任。メンバー50名超に至った2022年に退任

三井物産勤務時代。インドのニューデリー支店スタッフと一緒に(2013年、当時25歳)

2023年2月に独立起業。グローバルに挑戦する人と組織の本質的な成長を支援するSanga代表に就任。多数のグローバルリーダーのコーチングやメンタリングや、海外進出を目指す企業の支援を行っている。
2023年9月より、自身のアスリートとしての経験と国際ビジネスの経験を融合し、新しい時代の心身の健康増進と自己成長の場としてマインドフルヨガ実践教室「Sanga Yoga」を開校

桐蔭横浜大学『アントレプレナーシップ』『国際経済論』非常勤講師など、教育活動も幅広く行っている。
早稲田大学政治経済学部、シドニー工科大学MBA卒。

・人材開発・組織開発の総合アドバイザリー企業: Sanga
・本場インドの伝統的なヨガ体系と、最先端の脳科学や身体心理学を融合させた
マインドフルヨガ実践教室: Sanga Yoga
・Instagramアカウント: @mackanazawa

国際ビジネスの最前線からなぜ今の活動に?

宇宙ベンチャーSpace BD株式会社にて

────Macさんの過去の活動や経歴をざっと見ただけでも、「バリバリ国内外でキャリアを積んできたエリートビジネスマン」という印象を受けました。
独立前はの宇宙ベンチャー企業の取締役COOにまで上り詰めて、まさに王道街道まっしぐら!という道を歩まれている中でしたが、2022年からその一線から退いて独立起業した先で「マインドフルヨガ実践教室」「グローバルリーダー達のコーチングやメンタリング」といった事業を選ばれていますよね。
率直にどういったきっかけで今の事業をやろうと決めたのでしょうか?

Macさん
Macさん

独立を考えたのは元々何か新しいことを始めたい、自分の道を進もうかな〜という思いがあったですが、新たな挑戦を始めるにも体がバーンアウト(※日本語で「燃え尽き症候群」とも呼ばれる)してしまって動かなかったのもあり、半年ほどリセット期間を取って日本国内やインドなどを巡る旅をしていました。この旅の中で自分の内面と向き合い、新たな気づきを得られたことが関係していると思います。

────宇宙ベンチャー企業に取締役として在籍していた時も、社員が50名でさあこれから上場!という時に退任ということで、すごい決断だったかとは思うのですが・・きっと退任した当時とその後で、Macさんの中で変わったことが多くあったように感じます。その半年間はどうでしたか?

Macさん
Macさん

その旅行期間は正直自分にとって特別なものでした。熊野古道を歩いて日本の自然を巡ったり、インドの原始仏教やその聖地を巡ったりとあちこち行きましたね。
ただ元々はリセットのためだったので、またこの旅が終わったら資金調達でもして起業家としてバリバリやっていこう!と思っていたのですが、実際旅をしていると自然の中で自分の力が抜けていく感覚や、自然との一体感を感じられて・・これまで自分がこだわっていたものや固定観念がふっと手放された感覚を知りました。
そしたら自分が向いてること、自然体でできることって実は国際ビジネスでバリバリって感じではなかったんだな、ということに体感で気づいたことが大きかったと思います。


熊野古道修験道での一枚(2022年、8月)

Macさん
Macさん

熊野古道の旅で辿り着いたのが、元々アスリート気質だったこともあって「身体性」が大事だという答えが一つでヨガにも出会いました。
そこから自他共にとっての幸せだったり、波動を上げてくような取り組みができたらいいなと考えて勉強をしていく中で、自分の過去や特性みたいなものを深掘りしていくと「自分ってバリバリリーダーシップを発揮したいという感じでもないし、話を聞くのは苦ではないけれどそんなに口も上手い方じゃない。振り返るとテニスの時も勝ち負けよりチームの中で後輩に教えたり一緒に成長していくみたいなことが得意だし、好きだよな」ということに気づきました。

────これまでの自分が「こうあるべきだ」みたいな姿ではなく、自然体な自分を模索したら気づいたものだったということですね。

Macさん
Macさん

これまでは「ビジネスとして産業作る!」とゴールを先に置き、そこから逆算して自分のキャリアを考えてみたいな生き方をしてきたんですが、今は「人づくり」を軸に、人の求められること、自分がいいと思ったことを自然体でやっていって、その結果として経済的にも回ったらいいな〜という考えで独立して色々動いていたら、人から見たら自分は何者なのか・何屋さんよく分からない感じになっていました(笑)

────これまで眠っていた自然体のMacさんがどんどん外に出てきている証拠ですね!

真逆に見える外側から内側の世界の探求へ踏み出したのはなぜ?

インド聖地巡り。写真はお釈迦さまが悟られた場所「ブッダガヤ」(2022年9月、当時34歳)

────これまでアスリートビジネス界の先端を走ってきたからこその今の気づきと現状があると思います。「定めたゴールに向けて逆算しながら合理的に答えを見つけて進む」のと「自然体の自分が直感的に気づいたこと気になることをやってみる」というスタンスは、対極線だからこそ何かつながりや共通点もありそうな気がしたのですが・・Macさんからみてどう思いますか?

Macさん
Macさん

最近思うのは去年までは5年間ずっと宇宙ビジネスの中で、例えば色々なものを宇宙に運んだりする仕事をしてたんですよね。日々宇宙に思いをはせながら過ごしていたわけなのですが、今みたいにヨガや修験道もやっていると、内面を磨くとか内面を探求するっていうのもある意味宇宙だなと感じてます。外的な環境を変えていくとか、自分のキャリアとかも含めた外の世界をこう変えていく活動と、内面を磨いていく活動ってある意味両方とも無限だし、まさに宇宙みたいに無限だなと思っています。

────人類は地球を超えて宇宙のまだ見ぬ世界の探求に向けて進んでいますが、今だ謎に包まれていますからね。逆に内側の方に向かっても答えはどこどこにあるのかっていうのはずっとわからない探求の道であることは同じですね。
今西洋の方でもね、東洋の文化や宗教に興味があったある方も増えてきているようですが、きっと反対だからこそ引かれ合う部分があるんでしょうね。


AIの台頭で見えてきたこれまでのビジネススタイルの限界

幼少期から続けているテニスの道。シドニーMBA留学時代(2015年、当時27歳)
Macさん
Macさん

あとはもう、ビジネスの世界でもだんだん答えが見えなくなってきたっていうのもあるかと思います。私もMBAを学んだり現場でもやりましたけど、 ロジックみたいなものだけだとそろそろ限界に来てるのかなと。
ヨガや東洋の世界って直感とか体感からくるもだからこそ複雑な部分もありますが、今のビジネスのシステムを作った西洋の人たちもそのロジックの限界に気づいて、体感の方にも興味を持ち始めているのではないかと思います。最近だとAIのChat GPTに聞けば、ある程度答え返ってきますし数字やロジックのことは解決してくれるようになりましたから・・。

────AIを使うにも、じゃあその質問や知りたいことはどこから出てくるのかというと自分の中から湧いてくるものであったり前提知識とか、その人を取り巻く環境や背景みたいなもので使い方は大きく変わってきますからね。
そういう意味では、今の日本の義務教育もまだテストの答えありきで時代と逆行している部分が残っているなと感じています。

Macさん
Macさん

僕も経験してみて全く意味がないとは思いませんが、例えば「マーケティングの勉強しましょう」と教科書を1冊読んで、それっぽいケーススタディをやってみるのと、実際に山を登ってみましょうとなるとやっぱり違いますよね。4、5人で山登ってみながら「今どんな感じですか?」「体感でどんな風に感じますか?」となると、じゃあどっちが本当にビジネスに役に立つのかってどっちもすごく大事ですし、今後はそういった体感的なことや直感力を磨くようなことがビジネスでもより大事になってくると思います。

キャリアを積むために感情のコントロールは重要?

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